松本秀樹の Good Life = Dog Life

旅island

もっともっと、わんちゃんと旅に出かけよう!

対談者:観光庁長官 溝畑宏/ナチュラルドッグスタイル代表 松本秀樹/株式会社ぐらんぱう社長 藤野宇一郎
撮影:依田和明
文:田中いつ子

ペットの数が子供の数より多くなり、大切な家族の一員となった現在。大好きなわんちゃんと旅行したいけれど、なかなか一歩を踏み出せない方も多いのでは?
今回は、観光庁長官の溝畑宏氏をお迎えして“ペット旅行”における海外の様子、日本の現状と理想、更には将来の姿まで、たっぷりとお話しを伺いました。

まだまだ遅れている!? 日本の“ペット旅行”事情

写真 「ほらほら、見てください。実家の柴犬の“ゲンちゃん”です。すごく可愛いでしょう〜」そう言って嬉しそうに写真を取り出したのは、観光庁の溝畑宏長官。小さな頃から何匹もわんちゃんを飼い、松本くんに負けず劣らず自他共に認める犬好きです。そんな溝畑長官にとって、日本の“ペット旅行”の現実はどのように映っているのでしょう。
「私が若い頃にヨーロッパや海外で見てきたのは、ペットを家族の一員としていつもバカンスに連れて行く光景でした。特にヨーロッパでは、犬はもちろん馬も一緒に連れて行くんですよ。それを当たり前のように見てきて、ふっと日本に目をやると、これだけペットが多いのに一緒に旅行に出かける人が意外と少ない。その理由は“ペットがいるから行きたくても行けない”というのがとても多かったのです。ペットと一緒に気軽に旅行に行けるような、そんな国になったら良いな…それが私の率直な意見です」
現在、犬と旅行したことのある人は、飼い主の約50%。そして残りの半分は未経験。残念ながら欧米諸国より遥かに遅れているのが、今の日本の姿なのです。

みんなでチャレンジしていこう!

写真 「宿泊先でのトラブルはいろいろあると思いますが、どんなことが問題になっていますか?」と松本くん。
「例えばわんちゃんが激しく吠えたり、興奮して排泄物を撒き散らしたり、時には“甘噛み”をして物を傷つけたり…。そういう声は、時々耳にしますね。ただ、今まではこういう問題に直面しなかったというか、直視しなかったことに問題があるわけで、みんなで力を合わせれば必ずクリアできるはずです。これから長期滞在型の旅行を拡大していきたいと考えていますが、ペット旅行は観光の大きなマーケットとなる可能性があります」
「では、ペット旅行が身近になるために、僕たち民間…例えばペット宿のオーナーさんや飼い主さんがやるべきこと、要望などはありますか?」質問は続きます。
「まずは、“ペット旅行”という新たな分野に積極的にチャレンジしている皆さまに、ありがとうございますとお伝えしたいです。未開拓な世界には多くのリスクがありますが、挑戦なくしては拓かれない。大変なご苦労の中で取り組んでいる方々に、心から敬意を表したいと思います」 「とても励みになります!」松本くんと藤野さんにも笑顔がこぼれます。
写真 「その上で、まず、わんちゃんと旅行した方は、楽しかった思い出を口コミやインターネットで広く発信して、多くの方にペット旅行を知っていただきたいです。その声が大きくなれば、国民的世論になるでしょう。そしてもう一つ大切なのは、みんなで協力し合うこと。例えば、わんちゃんを飼っている人は無駄吠やトイレの躾など、お宿でのマナーを事前にきちんと指導をしないといけません。一方、受け入れる側は、わんちゃんが落ち着くまで大きな目で見守ってあげること。そして更に、お宿だけでなく地域一体でわんちゃんを歓迎してあげることが大切です。ニコニコして“あぁ、よく来たね〜”と頭を撫でてあげるとか…。温かいおもてなしは、きっとわんちゃんにも届きますよ」
「なるほど。欧米諸国に出来て、日本にできないことはないですね!」松本くんと藤野さんは力強く頷きました。

ペットに優しい日本を目指して

写真 では、日本のペット旅行の将来は、どんな姿になるのでしょう。
「ペットと泊まれる宿のネットワーク“ペット宿”に焦点を当てると、現在800件のお宿があるのですが、その数についてはどう思いますか?」と松本くん。
「想像以上に多いなという印象です。こんなにあるのに、知らない人がいるのは本当にもったいない!ぜひ皆さんに知っていただいて、これから更に増やして欲しいですね。将来は海外からのペット連れのお客様も増えたら良いですね」
「最近では、交通機関の受け入れも進み、フェリーでもペットを受け入れるところがあるそうです」とは藤野さん。
「そうですね。もっともっとペットと旅行がつながれば観光需要も拡大するし、結果として“家族も幸せ”“ペットも幸せ”“観光地も幸せ”みんなが幸せになると思います。私たちもそこに向かってチャレンジしたいと思っています。“高齢者・障害者に優しい街づくり”のように“ペットに優しい街づくり”もこれからの社会のあり方ですね」
松本くんプロデュースの「わんちゃんと一緒に行くバスツアーin八ヶ岳」も2月に迫り、松本くんと藤野さんも気合が入ります。
「政府や自治体はもちろんホテルや旅館、地域住民、そしてペットを飼っている方々まで、みんなで共通の思いを持って努力することが重要です。それぞれが“こうしたら良くなるね”という前向き思考で取り組んでいただきたいですね」
溝畑長官の力強い言葉には、日本の豊かなペット社会の未来が見えました。10年、20年後、もっと楽しくペット旅行が出来るように、今みんなの努力と協力が必要なのです。

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